【秋の味覚「栗」の下処理と冷凍保存の仕方】
2017/10/06
「めんどくさい」との印象を持たれがちの栗。
下処理は工程が多く、時間もかかるから、処理済みの栗を購入している人も多いのではないでしょうか。しかし、栗の下処理はある方法を試せば簡単に終えることができます。
栗の簡単な下処理と冷凍保存の方法をご紹介いたします!
栗に下処理が必要な理由
栗は固い皮で覆われているため、素手や包丁で無理やり皮を取ることができません。
これは鬼皮と言い、字の通りとても固い皮です。そして、鬼皮の内側にある赤茶色の渋皮は、薄い皮で覆われています。この渋皮はエグみが強く、取り除いてから食べる人が多いのですが、渋皮には美容効果が高いタンニンが豊富に含まれているため、渋皮煮などにして食べるのがおすすめです。
また、栗はアクが強く変色しやすいため、しばらく水に浸すなどしてアク抜きを行う必要があります。
鬼皮や渋皮を取り除き、アク抜きを行うという工程の多さで、未処理の栗の購入をためらっている方も多いのではないでしょうか。実は、意外と簡単に下処理をすることができます。
栗の下処理の仕方
栗の下処理で一番大変なのは、鬼皮や渋皮剥きです。
1 鬼皮をむく
固い鬼皮を剥きやすくするために、まずは栗のとがった部分に十字の切り込みを入れます。
鬼皮を向くには、フライパンで炒る方法と、圧力鍋を使用する方法がおすすめです。
<フライパンを使用する>
フライパンで炒る場合は、熱したフライパンにサラダ油をひき、切り込みを入れた栗を加えて炒めます。
鬼皮に焦げ目が付いて、切り込み部分がぱっくりと開いたら火を止めて、新聞紙に並べます。
<圧力鍋を使用する>
圧力鍋を使う場合は、切り込みを入れた栗がひたるくらい水を入れ、ふたをして火を付けます。圧がかかってから30秒ほど加熱し、火を止めます。自然に圧が抜けるのを待ち、圧が抜けたらザルにあけます。
両方のやり方で栗を加熱して、素手で触れるようになったら、渋皮の上をめくるように、ある程度向いたら自然と鬼皮がめくれます。
2 渋皮を剥く
渋皮は包丁や爪先でめくるには膨大な時間がかかってしまうため、一気に表面だけ加熱して焦がします。
まず、焼き網やフライパンを用意します。鬼皮を剥いた栗を並べ、極強火で一気に表面だけ焦がします。中途半端な火加減にしてしまうと、内側も加熱されてしまうので注意が必要です。
表面が焦げたら、熱い内に濡らした布巾で栗の表面をこすると、奇麗に渋皮を向くことができます。
3 アク抜き
栗はアクが強く、すぐ変色してしまうため、渋皮を剥いた栗はすぐに水に浸けます。
2~3時間程度浸けておくと、アクをしっかりと抜くことができます。
栗を冷凍保存する方法
安い時に買って時間がある時に、手の込んだ料理をと考えている人は、栗を冷凍保存することをおすすめします。前述したすべての下処理を終えたら、栗をチャック付きの保存袋に1回分ずつ小分けします。栗に対して2割の砂糖を加え、良く揉み込みます。砂糖を加えることで、冷凍による劣化を抑える効果がありますよ。
しっかりと密封して冷凍しておくと、最大半年はおいしく食べることができます。
解凍する時は、冷蔵庫に移してじっくり時間をかけて解凍するようにしましょう。
まとめ
難しいと思われがちの栗の下処理。実は、とても簡単に栗の下処理を済ますことができます。
1. 鬼皮は栗の尖った所に十字の切り込みを入れて、フライパンか圧力鍋で加熱する
2. 素手で触れるまで冷めたら、切り込みから包丁を入れて剥く
3. 渋皮は強火で加熱して、表面を一気に焦がす
4. 濡れた布巾で焦げた表面を擦って渋皮を剥く
5. 2~3時間水に浸けてアク抜きをする
安い時に買って冷凍しておけば、お正月のおせち料理や、スイーツ作りなどに使うことができます。