恐怖のヒアリ!噛まれた時の症状と手当、見つけた時の対処法
・平成29年6月、兵庫県で初確認されて以降、愛知県、大阪府などでも見つかっている。
・平成29年7月、東京都の大井ふ頭でも発見された。
そう、間なく二年過ぎですが、ヒアリの情報はまったく報道されず、過去のものとされていました。
が、今年10月9日
東京都江東区の青海ふ頭で今月上旬、ヒアリの多数の女王アリと働きアリからなるコロニー(集団)の存在が確認された。殺虫剤などを散布した後、台風19号が襲来しており、環境省や国立環境研究所は17日に現地周辺の状況を調査。継続的な監視を続ける。
環境省によると、今月7~9日にヒアリの羽のある女王アリ20匹、働きアリ300匹以上、幼虫約10匹を確認した。コンテナヤードの舗装の隙間から地中に出入りしていた。対策として、殺虫剤を散布したり、殺虫餌を付近に置いたりしている。
(朝日新聞社 2019/10/17 10:11より)
平成29年6月台湾から輸送コンテナに乗って日本に侵入した害虫「ヒアリ」
今年7月に再び発見されました。
もう一度、ヒアリに噛まれた時の症状と手当、他のアリとの見分け方と見つけた場合の対処法を併せて考えてみましょう!
対処法を併せてご紹介いたします!
ヒアリに噛まれた時の症状
・アルカロイド系の毒素で激しい痛みを伴う
・ヒアリの毒は、窒素元素を含む塩基性の有機化合物「アルカロイド系毒素」で構成されています。
・この毒の主成分は「ソレノプシン」で、この毒素で噛まれた場合は火のような熱い感覚と激しい痛みを伴います。
・ 更に、噛まれた箇所は水ぶくれのように腫れてしまいます。
・アナフィラキシーショックになることも
これらヒアリの毒は、ハチの毒に共通する成分「ホスホリパーゼ」や「ヒアリロニダーゼ」が含まれており、その成分に対してアレルギー反応を起こす危険性があります。
アレルギー反応を起こすと、アナフィラキシーショックを引き起こす危険性が考えられ、適切な処置を行なわなければ、命に関わることも十分ありえます。
<アナフィラキシーショックの症状>
• めまい
• 頭痛
• 激しい胸の痛み
• 吐き気や嘔吐
• 重度の発汗
• 低血圧
• 呼吸喪質
• ろれつが回らない 等
ヒアリに噛まれたら死ぬの?
一部報道では、ヒアリに噛まれると死ぬといった極端な報道をしていることから、「噛まれると死んでしまうのではないか?」と怯えている人も少なくないはず。
国際社会性昆虫学会日本地区会(JIUSSI)のHPによると、「ヒアリに噛まれてまず死ぬ事はない」と明記しています。
ヒアリに噛まれた時の対処法
○刺された直後の対処
・20~30分程度、安静にし、体調の変化がないか注意。
・症状が悪化しない場合には、ゆっくりと病院を受診。
・静かに横になっている間に患部を冷やし。
・ヒアリに限らず、虫に刺されると患部をさすったり、つねったりして毒素を出そうとしたくなりますが、NGです!
これは、アナフィラキシーショックの発生を防ぐための行動です。
○症状が悪化する場合
・過去にハチに刺されてアレルギー反応が出た人は、ヒアリに噛まれると同様にアレルギー反応を引き起こす危険があります。
・一番近い病院を受診する(救急受け入れのある病院が望ましい。)。
・「アリに刺されたこと」「アナフィラキシーの可能性があること」を伝え、すぐに治療してもらう。
※様子を見ている間に少しでも体調に異変があれば、救急車を呼びましょう。
ヒアリの見分け方
ヒアリは攻撃性が高く、強い毒をもっています。
ヒアリをしっかり見分けられるようになっておくことで、ヒアリに噛まれることを防ぐことができます。
・ヒアリは、赤褐色でお尻の部分が黒いのが特徴です。
・ 体全体に光沢があり、少し光って見えることもあります。
・ 体調は2,5~6mm程度なので、日本本来のアリと比べると少し小さいのも特徴の一つです。
・類似するアズマオオズアリとの見分け方は、アズマオオズアリはお尻がシマシマ模様です。
同じ赤褐色の体をしていますが、お尻に違いがあるということは覚えておきましょう。
・巣は、複数の羽のある女王アリからなる巣と、1匹の女王の巣の二種類が存在する。
女王アリは、1日に100匹ほどの卵を産み、女王アリの数が多ければ多いほど繁殖数が増します。
ヒアリを見かけた時の対処法
・ヒアリと思われるアリを発見したら、絶対に触らないようにしましょう。
・子供が面白半分に触ることがあるので、しっかりと保護者の方が見張るようにします。
・次に、警察や自治体に連絡をします。
すぐに結果が欲しい場合は、直接環境相に連絡を入れるといいでしょう。
まとめ
ヒアリに噛まれるとまずは熱いと感じ、次に激しい痛みに襲われます。
場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるので、噛まれたら20分は安静にしておくようにしましょう。
20分経っても体に異変が起こらなければ、アナフィラキシーショックの危険が少なくなったので、病院を受診します。
安静にしている間に体調が悪くなれば、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。