11月30日は絵本の日。大人も楽しめる絵本をご紹介!!
2018/11/06
11月30日は絵本の日
「絵本の日」があるのをご存じですか?メディアでも取り扱われることが少なく、ご存じない方も多いかもしれませんね。
絵本は子供のもの思われがちですが、大人結構楽しめるんです。
今回はそんな絵本の日について、また大人が楽しめる絵本をご紹介していきます。
絵本の日とは?
●由来について
福岡県福岡市など、子ども歯科医院を運営する医療法人が開設した民間図書館、「絵本と図鑑の親子ライブラリー」が制定しました。絵本に携わる人が絵本の魅力を伝え、子ども達の感性を育てながら個人と社会を結び、教育的、文化的、社会的な活動を広めていくのが目的とされています。
また、1986年の11月30日に制定された理由は、瀬田貞二(せたていじ)氏の書いた「絵本論」の初版が発行されたことにちなんでいます。執筆された内容ですが、現在では当たり前となっている絵本が子ども与える影響や、年齢に応じた選び方などを記しています。
●瀬田貞二氏について
瀬田氏は、翻訳家また児童文学の研究者であり、作家です。
数多く有名な作品の翻訳をされましたが、中でも「ナルニア国物語」や「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」は映画化され、最近の子供達にも知られてるかと思います。
絵本は子どもだけでなく、大人も楽しめる
「絵本といえば子どもが読むものでしょ?」と考えている方が多いかもしれませんね。しかし、絵本は少ないページで大切なことをまとめています。また、子どもにも理解しやすいように、作者の思いをダイレクトに発信しているものが多いです。普段大人が触れる世界とは違い新鮮味があるので、ストレスを抱えた現代の大人の心にまっすぐに響きます。
また、時間に追われがちな大人だからこそ、絵本は手軽に手に取ることが出来きます。
大人にもおすすめする素敵な絵本3選
今回は大人の心に響く3冊をご紹介します。目頭が熱くなるものもあります。
●まって
(作)アントワネットポーティス
(訳)椎名かおる
(あらすじ)
第21回日本絵本賞翻訳絵本賞受賞の作品。
子育てしていると題名どおり「まって」って子どもに言いわれますよね。そして親は「急いで」と急かします。私たち大人は、時間に追われてしまい、気づかない事がたくさんあります。しかし子どもの目には、色んな発見が飛び込んでくるものです。この絵本は意表をつくラスト、また親だからこそ共感できる内容となっています。文字がかなり少なく、物足りなさを感じるかもしれませんが、忙しい方こそ見てもらいたい1冊です。
●ふくびき
(作)くすのきしげのり
(絵)狩野富貴子
(あらすじ)
クリスマスを舞台にしたお話。
お母さんはいつも自分のことは後回しで、我慢してばかり。
そこで姉と弟は「お母さんにもクリスマスプレゼントを買ってあげよう!」と、小遣い80円を持って商店街の大売り出しに出掛けます。
欲しがっていたバックを探す二人ですが、そんな破格の物はありません。
悩んでいると、商店街でふくびきをやっている事を知り、姉がお母さんと以前買い物に来たときに貰った券を持っていたことを思い出します。
なんとか景品のバッグを手に入れようとふくびきの列に並びますが、持っていた券は補助券、10枚集めないとふくびきが出来きない事を知ります。仕方なく帰ろうとすると落ちている福引券を見つけ、悩みつつもその福引券を拾い、ふくびきの列に並びます。
そしてなんと欲しかったバックを当ててしまい・・・。
母をまっすぐ思う弟の気持ち、正直であろうとする姉の葛藤、子どもの優しさと成長を感じた母、そして商店街の大人達の優しさに、涙なくては読めない素敵な絵本です。
●きつねのでんわボックス
(作)戸田和代
(絵)たかすかずみ
(あらすじ)
夫に先立たれ、子まで亡くした母キツネが主人公。
生きる希望を失っていた母キツネの前に、寂れたでんわボックスに通いつめる男の子が目に飛び込んできました。
その少年は入院しているお母さんに電話を掛けるため、でんわボックスに通いつめている事を知ります。そんな少年の姿が、自分の亡くなった子ぎつねと重なり温かく見守りつつ、母キツネも少しずつ元気を取り戻します。
しかし後日、そのでんわボックスが撤去される事を知り・・・。母キツネの行動に涙しますが、とても心が温かくなる絵本です。
まとめ
今回はおすすめの絵本をご紹介しましたが、やはり図書感に足を運んで、素敵な絵本に出会うのが一番です。