生前、死生観を語られていた、樹木希林さんの言葉
2018/09/21
俳優の樹木希林さん、9月15日に75歳で死去されました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
「私、とにかく今、一人でやっているでしょ。ここに来るのも一人、何をするのも一人。誰かに頼むと、その人の人生に責任を持てないから。」と、キッパリ。
彼女の人生観に魅せられますね。
何事も一人でやってこられ、すべてのことに対し、人一倍責任感が強い方だったのでしょうね.
樹木希林さんの言葉をいくつかご紹介します。
●
(仕事や人生を楽しむ秘訣について)
他人(ひと)と比較しない。
世間と比較しないこと。
比較すると這い上がれないので。
挫折するので
●
がんはありがたい病気。
周囲の相手が自分と真剣に向き合ってくれますから。
ひょっとしたら、
この人は来年はいないかもしれないと思ったら、
その人との時間は大事でしょう?
そういう意味で、がんは面白いのよ
●
美しさ、醜さについて
それはその人から見て、
美しければ美しく、
醜ければ醜いし。
だってあんなに顔を引っ張ってしわを伸ばしたって、
その人は「美しい」と思ってやっているけど、
「変なの」って思う人もいるし。
すべてそうじゃないですか
●
自分がいつまでもっていうことが美しいと思っているなら、
この世の中に排除されたらつらいでしょうけど。
それが普通だと思っていたら、
排除されるっていうことはひとつもいやじゃないわよ
●
人がうれしかったりした時に、
泣くことが多いわね。
悔しい、
悲しい、
で泣いたことはないわね。
「なんてすてきなことを言うんだ」っていう時に泣けてくるね
●
やったことがほんのわずかだもの。
やり残したことばっかりでしょう、
きっと。
一人の人間が生まれてから死ぬまでの間、
本当にたわいもない人生だから、
大仰には考えない
●
あのね、
年をとるっていうのは本当におもしろいもの。
年をとるっていうのは絶対におもしろい現象がいっぱいあるのよ。
だから、
若い時には当たり前にできていたものが、
できなくなること、
ひとつずつをおもしろがってほしいのよ
●
どれだけ人間が生まれて、
合わない環境であっても、
そこで出会うものがすべて必然なんだと思って、
受け取り方を変えていく。
そうすると成熟していくような気がするのよね。
それで死に向かっていくのだろうと思う。
でも人間ってだらしないから、
あんまりいい奥さん、
あんまりいい旦那さん、いい子供で楽だと、
成熟する暇がないっていうか
●
この年になると、
がんだけじゃなくていろんな病気にかかりますし、
不自由になります。
~中略~ でもね、
それでいいの。
こうやって人間は自分の不自由さに仕えて成熟していくんです。
若くても不自由なことはたくさんあると思います。
それは自分のことだけではなく、
他人だったり、
ときにはわが子だったりもします。
でも、
その不自由さを何とかしようとするんじゃなくて、
不自由なまま、
おもしろがっていく。
それが大事なんじゃないかと思うんです
若い頃の樹木希林さん
●
飽きたでしょ、
おなかすいたでしょ、
って思っちゃう。
私がくたびれちゃうのね。
だから一人でやろうと思うの。
それで、一人でできなくなったら、
「これにてご無礼いたします」。
そうだね、
最後のセリフは「はい、みなさん、今世はこれにてご無礼いたします」。
いいセリフだよね
※樹木希林さんの言葉は、年齢を問わず私たちの心に刺さる言葉ばかりですね。
これらの言葉は、女性の背中を押してくれる言葉だと思います。
ご冥福をお祈り申し上げます。